自動導入モータードライブのCPU基板をAtmega128用に変更しました。
H8マイコン用に作ったケースに収めるためにLEDの位置やコネクタのピン配置をそのまま
使えるようにしました。
これで、プリント基板を作ってプログラムを変更するのですが、ATmega128は、SRAMが
4Kバイトあるので、今回は、処理に余裕ができそうです。
ATmega128は、I/Oピンの数が多く外付けのRAM、ROMにも対応していますし、ブート
ローダー機能を持っているので、上手く回路設計してプログラムを作ると、結構な
機能を実現できるかもしれませんね。
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日本で、電子工作で、よく使われる8bitマイコンと言えば、PICマイコンが有名ですが、
最近では、Atmel社のAVRマイコンもよく使われるようになってきています。
AVRマイコンの利点は、低価格で、PICマイコンよりも処理が速いというところが
ありますが、何よりもC言語の開発環境が、全てフリーソフトで揃うところです。
GCCのC言語のコンパイラーWinAVR
http://winavr.sourceforge.net/ 総合開発環境もAtmel社が、AVR Studioというソフトをフリーで提供してくれており
Atmelのサイトからダウンロードできます。
http://www.atmel.com/AVRマイコンへのプログラムの書き込みもダウロードケーブルを安く、簡単に
作ることができて、いろいろ公開されています。
私は、共立電子のUSB接続型AVRライタ/AVRWRTを使っています。
私も以前は、PICマイコンを良く使っていましたが、SRAMの容量が小さいことや
購入したC言語のコンパイラーのバグが、多く複雑なプログラムを作り辛いなど
から最近では、8bitマイコンは、AVRマイコンしか使わなくなってしまいPIC
マイコンが、不良在庫になってしまいました・・・。
ドイツのboxdoerfer
http://www.boxdoerfer.de/#home の汎用モータードライブMTS-3 SDI+
を購入しましたが、さすが、ドイツ製で、小さいですが、日本のモータードライブは足元にも
及ばない性能です。
マイクロステップ64分割で、恒星時駆動でステッピングモーターが、無振動で回転します。
自動導入時でも200倍速で、モーターを回しても無振動で回転します。スゴスギです!
自動導入速度もモーター次第で、最大で3600倍速まで設定できます。
また、MTS-3 SDI+は、汎用なので、赤経、赤緯の恒星時駆動周波数などを設定ファイルに
書き、これを専用の書き換えソフトで、内臓のEEPROMに書き込むことで、設定を変更できます。
今回は、購入した時が、ユーロが、高くMTS-3 SDI+本体だけを購入しましたが、別売りの付属品に
LCD表示器もありこれを付けるとモータードライブの状態などを表示できます。また、ケー
ブルも購入しませんでしたが、これは、マニュアルにピン配置が詳しく書かれているので
付属のコネクタで作りました。
MTS-3 SDI+は、中、小型赤道儀用モータードライブで、モーターの電流容量は、1個当たり1Aで
NJPクラスまでの赤道儀で使えます。
これ以上大きなクラスの赤道儀には、モーター1個当たり3.2Aの容量を持つDynoStar X3という
1つ上のクラスのモータードライブもあります。
MTS-3 SDI+は、機能も多彩で、駆動モードも恒星、太陽、月を選択可能、PEC機能にバックラッシュ
補正機能が付いています。
また、LX200コマンド互換なのでASCOM対応で、Generic LX200かSkySensor2000-PCで接続します。
もちろんオートガイダー対応です。
EM-200Temma2のハンドBOXと並べてみましたが、同じ位の大きさにTemma2よりも高機能なシステムが
入っています。
現在、GP赤道儀にモーターを日本パルスモーターのPF35T-481314G コイル抵抗2.2Ωに交換して
テストしていますが、これではコイル抵抗が低すぎてモーターに電流を流しすぎてモーター
ドライブのドライブICの容量を超えてしまい2軸同時駆動ができないので、日本パルスモーターに
コイル抵抗6.5Ωのモーターを注文しています。これが届くと本格稼動になると思います。
しかし、ドイツ製のモータードライブは、ASTRO ELECTRONIC
http://www.astro-electronic.de/のFS2も実物を見ていますが、ドイツ製のモータードライブは、でれもすごい物ばかりですよ。
日本製のモータードライブも悪くはないのですが、現在、この手の制御装置は、マイコンで
制御しておりハードウェアの性能よりもマイコンの中のソフトウェアの良し悪しで決まるという
ことをいい加減理解して欲しいですね。

先日、久々に晴れたので、これまでにたまっていたテストをいろいろ
やってみました。
1、自作自動導入モータードライブ
これまで、ペンディングなどで2年以上かかっていますが、プログラムを
大幅にダイエットして、RAMの使用率を抑えて何とか約140倍速で自動導入
できるようになりましたが、H8 3694Fは、16ビットタイマーが、1本で
このうちのコンペアマッチAとBを使って2軸制御していますが、これでは
自動導入動作中に割り込み処理やシリアル通信、座標計算が、立て込んだ
ときに、どうしてもRAMを食ってしまい赤緯側のパルスが、変調してしまい
ステッピングモーターが脱調する現象が、どうしても時々発生してしまう
ので、H8 3694Fでは、これ以上改善できないので、ここに来てマイクロ
コントローラーを、16ビットタイマーを2本独立で持っている物に変更する
ことにしました。
最初からH8 3052Fでも使っていれば、良かったのでしょうが、H8 3052Fを
使ったCPUボードは、秋月のCPUボードくらいしかないのですが、CPUボードが
大きいので、ちょっと使い辛いということで、候補としては、8ビットの
マイクロコントローラーですが、AtmelのATmega128をまず使ってみようかと
考えています、また、ルネサスのSH-2という32ビットのマイクロコントロー
ラーで、SH7125Fも使いやすそうなので、こちらも触ってみようかと考えて
います。
何にしたところで、自動導入モータードライブの完成は、まだ先になりそうです。
2、ORION StarShoot AutoGuider
ORIONのSSAGも購入してから長い間使うことが、できていませんでしたが、
ミニBORG60との組み合わせで、露出1秒で、何処を向けても画面に星を
捕らえることができて、十分使えることがわかりました。
実際のオートガイドでは、赤道儀やモータードライブのレスポンスなども
あり修正間隔=露出時間になるので、露出時間は、2秒以上になるので、
ガイド鏡は、口径60mmあれば十分な感じです。
SSAGの良いところは、軽い、小さい、高感度に加えて電源が、USBのバス
パワーなので、外部電源不要というところでしょう。
3、Sky90
Sky90をレデューサー込みで、EF300さんから譲ってもらったのですが、FLI
CFW-1-8をEOSマウントのメスで、望遠鏡に付けられる仕様では、SXV-H9との
組み合わせでは、バックフォーカスが長すぎてF4.5レデューサーとの組み合
わせでは、ピントが出ませんでした。(ToT)
CFW-1-8の望遠鏡側を2インチスリーブに戻して、変換リング分短くすることが
できたので、これで、ピントが出るか・・・。
もし、これでだめなら何か考えねば・・・。
撮影データ
NGC7000
露出時間:10分×6
望遠鏡:Takahashi Sky90
カメラ:StarlightXPress SXV-H9 + FLI CFW-1-8
ソフト:MaxIm DL
フィルター:Astronomik Ha 13nm
赤道儀:Vixen GP
ガイド鏡:ミニBORG60
オートガイド:ORION StarShoot AutoGuider