オートガイドについて

オートガイドが、安定しないので、どうしたらよいかとよく聞かれるので、ちょっと書きます。

結論から言えば、オートガイドを安定して行う秘訣は、ガイドカメラの感度の物を言わせれば
確実に成功するということです。

オートガイドが安定しないのは、以下の様なことが主な原因です。

オートガイドに使うガイドカメラの感度が低い
  ↓
ガイド鏡を大きくする
  ↓
ガイド鏡を大きくしても撮影対象近傍にガイド星が無い。
  ↓
ガイド鏡を撮影対象からずらしてガイドを行う
  ↓
撮影対象とガイド星で移動量に差が、生じる。
バランスが、悪くなる。
  ↓
ガイドが、安定しない。

これが、ST402、SSAG、DSI、Atk 16ICなど高感度のガイドカメラを使えば、ガイド鏡は
ミニBORGやケンコーのEDレンズED500mm F8 DXなどの小さくて軽い物で十分ですし、ガイド
星を探して、ガイド鏡を動かす必要もないので、バランスを崩したりすることもないのです。

感度の低いガイドカメラを使うために大きなガイド鏡やガイドマウントを購入するくらいなら
SSAGとミニBORGやケンコーのEDレンズED500mm F8を購入してオートガイドの環境を作った方が、
安定して、撮影することができます。

それともう1つ。
オートガイドを行う場合、ガイドカメラの露出時間が、オートガイドの修正周期になりますが、
多くの人が、露出1秒程度でオートガイド行っておられますが、これもオートガイドが、安定
しない原因です。
ドイツ式の赤道儀では、赤経、赤緯で、バランスを正確に合わせていても載せている望遠鏡と
バランスウエイトが、かなりの重量になるので、短い周期で、モータードライブを動かしても、
ただモーターが、振動しているだけで、十分な修正を行えていません。

それでは、どうするかというと、赤道儀のピリオディックモーションの周期から修正時間を割り
出します。
例えばEM-10、EM-11、GP、GPDなどウォーム歯数が、144枚の赤道儀は、10分、EM-200は、ウォーム
歯数が、180枚なので、8分になります。このピリオディックモーションの周期を秒にした時間が
その赤道儀で、オートガイドを行うときの修正周期の時間になります。
つまり、EM-10やGPDは、10秒、EM-200は、8秒になります。しかし、これは理論値で、個々の
赤道儀で誤差があるので、理論値の±3秒くらいの幅で、ガイドテストを行って、よい所を探す
必要があります。
私の場合、EM-200Temma2は、8秒、EM-10 AGS-1Xは、まだよい所が、見つかっていませんが、
大体9~11秒あたりというところです。

この方法で、今のところ風の強いときを除けば、大きなガイドエラーをしていないので、興味の
ある人は、試してみてください。
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[ 2011/01/10 00:57 ] 天体写真 | TB(0) | CM(16)