FLIの新しい冷却CCDカメラ

コダックを引き継いだTRUESENSEのKAF-50100を搭載した冷却CCDカメラが、でましたね。
KAF-50100は、PENTAX645Dに搭載されていたCCDですが、このCCDは、マイクロレンズ仕様で、
感度が、格段に高くなっています。
CCDのサイズは、49.1mm X 36.8mmで、KAF-16803よりも横に長く、1ピクセル6ミクロンで、
画素数は、5000万画素。
http://www.flicamera.com/51.html
KAF-50100を搭載したProLineのカメラは少し前に発売されてましたが、MicroLineでもFLIの
ラインナップに出ているので、近いうちにでるでしょうね。
http://www.optcorp.com/fli-proline-kaf-50100-monochrome-65mm-shutter.html
ちなみにPL50100の価格は、$15995。日本円で、約170万円です。

ラージフォーマットの冷却CCDは、無くなるのではないかと噂されていますが、ラージ
フォーマットのCCCDは、コダックを引き継いだTRUESENSEによって供給されています。
ただし、工業用カメラメーカーや研究用途のカメラを製造するメーカーに優先的に
供給されているようで、アマチュア向けの天文用のラージフォーマット冷却CCDカメラを
製品として出せるのは、研究用途の冷却CCDを製造しているApoggee、FLI、QSIに限られる
かもしれませんね。
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[ 2014/10/28 02:02 ] 機材 | TB(0) | CM(6)

バーナードループ

25日は、天気が、良くなかったので、遠征せずに自宅で、先週に引き続いて機材のテストをしました。
カメラレンズシステムでは、EOSマウントとPENTAX Kマウントが使えるのですが、EOSマウントのスケア
リングの確認のためにバーナードループを撮影してみました。
結果は、スケアリングが、悪いようで、画面の右下に向かってピントが、ずれてますね。
ちょっと調整方法を考えないといけません。
イメージ 1

バーナードループ
撮影日:2014年10月26日
撮影地:自宅ベランダ
露出時間:Ha 10×10分
レンズ:SIGMA 150mmF2.8 APO MACRO DG 開放
カメラ:QSI583 WS
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium Haフィルター 7nm
ガイド鏡:ミニBORG60
ガイドカメラ:Lodestar
赤道儀 :EM-10 MTS-3SDI+ 改造

25日の夜は、透明度が、あまり良くなかったのと薄雲の通過で、画像は、イマイチです。
それとHaでもバーナードループのような淡い星雲を撮影するにはSIGMA 150mmF2.8では、口径が
ちょっと足りませんね。これ位の画角では、EF135mmF2Lの方が、レンズ口径があるので、良いですね。
Haでの撮影は、一にも二にも口径と明るさなので、EF200mmF2LやEF200mmF1.8Lが欲しくなります。
[ 2014/10/27 01:31 ] 天体写真 | TB(0) | CM(4)

バラ星雲

18日の夜は、天気がよかったので、赤経のウォームギアの調整を行ったEM-10の
動作確認のために自宅のベランダで、バラ星雲を撮影しました。
イメージ 1

バラ星雲
撮影日:2014年10月19日
撮影地:自宅ベランダ
露出時間:Ha 13×10分
望遠鏡:Sky90 F4.5
カメラ:QSI583 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium Haフィルター 7nm
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 :EM-10 MTS-3SDI+ 改造

EM-10は、調整前は、赤経側のガイドが、安定していませんでしたが、調整後は、
安定しました。これで、遠征でも十分使えるようになりました。

この日は、EM-10のガイドテストの他にPHD2のドリフト法による極軸のアライメントと
オートガイドの練習も行いました。
PHD2のドリフト法による極軸のアライメントは、オフアキなど焦点距離が、長い場合は、
調整のときの動きが、シビアで、最後の追い込みは、なかなか難しいですが、最後の
追い込みでは、ある程度の時間ドリフト動作をさせて、Decのグラフが、直線に近似される
ようになれば十分な極軸の精度が、出ています。
PHD2のドリフト法による極軸のアライメントでは、200~300mm程度の望遠鏡で、十分な
精度で、極軸を合わせることが、できそうですし、楽にできそうです。

PHD2のオートガイドについては、ガイド星の重心を計算してガイドしていますが、ガイドは、
重心の1ピクセルをガイドの中心点の持って来ようとしているようで、修正量が、大きいですね。
MaxIm DL のオートガイドもガイド星の重心を計算してガイドしていますが、ガイド星の
重心の数ピクセルで、面としてガイドしているので、極軸が、正確に合っていればガイド
グラフを見ると修正量は。0.1以下の値になりますが、PHD2は、点でガイドしているので、
MaxIm DLで、オートガイドしている私としては、かなり違和感が、ありました。
これでちょっとPHD2の性格が分かったので、使ってみようと思います。
[ 2014/10/20 01:12 ] 天体写真 | TB(0) | CM(6)

冷却CCDカメラ選びについて

冷却CCDカメラの購入について相談を受けることが、あるのですが、以下に私の個人的な意見を書きます。

冷却CCDカメラの購入について相談を受けたときに私が、お勧めするのは、高価でもFLIやQSIのカメラです。
どちらの冷却CCDカメラも国内外で、定評と実績のあるカメラだからです。
個人的には、SBIGが、買収後、低迷したことは、残念です。

冷却CCDカメラを購入するときの一つの目安として冷却CCDカメラのメーカーが、科学用途の研究用の
カメラの製造メーカーであるかが、あります。
Apogee、FLI、QSIは、生命科学などの蛍光観察用途の冷却CCDカメラを製造するメーカーなのでソフト、
ハード共によくできています。
FLIやQSIを勧める理由は、FLI、QSI共に研究用の冷却CCDカメラを製造しているメーカーだからです。

Starlight XpressやAtik、QHY、Moravianなどの冷却CCDカメラも悪くはないのですが、日本は、高温
多湿の気象で、湿度が、高いのでCCDが、きちんと作られたチャンバーに納められていなかったり
結露対策が、施されていない冷却CCDカメラでは、CCDのカバーガラスに結露したりします。
私もStarlight XpressのSXV-H9を使っていますが、カメラの構造が、シンプルなので、湿度の高いときに
使うとCCD前面のガラスに結露します。最近のStarlight Xpressのカメラは、CCDが、チャンバー内に
納められたりしていますが、使用の前提が、海外の湿度の低い環境下なので、日本では、別途結露対策が
必要になります。
この他にもApogee、FLI、QSI以外の冷却CCDカメラは、ハード、ソフトの完成度が、イマイチなところが
あるようで、国内外のサイトを見ていると購入後にハードやソフトのトラブルが、あったりするようです。

高価な冷却CCDカメラを購入するユーザーとしては、望遠鏡への取り付けや、スケアリング調整などは
必要な事と分かっているので、よいと思うのですが、それ以外の結露対策やハード、ソフトの問題に
煩わされたくないと思います。やはり買ってすぐに使えないといやになります。
また、冷却CCDカメラを安く購入したとしても、購入後の対策のために後からお金が、掛かって、結局
最終的に掛かった費用を計算すると同じクラスのFLIやQSIのカメラを購入できるくらいになることは
当たり前のようにあります。

結露やその他諸々の問題を解決しながらシステムを構築するのも楽しみの一つと考えられるのであれば
FLI、QSI以外のメーカーもよいと思いますが、大多数の方が、そうではないと思います。

冷却CCDカメラは、非常に高価な機材です。ことにフルサイズクラスになると尚更です。
安心と満足を考えるのであれば、購入するときは、大きな決断ですが、高価でも定評と実績のある
メーカーの冷却CCDカメラを購入することをお勧めします。

[ 2014/10/13 16:05 ] 機材 | TB(0) | CM(2)

怒涛の9月の新月期でした。

9月の新月期は1週間に3回も遠征してしまいました。結果は3戦して、2勝1分けでした。

9月20日は、近畿地方は、南部は、曇りで、天気が悪かったのですが、北部は、天気が
良かったので、会長と2人で、京都府綾部市の某所に遠征しました。
この日は、天気は、そこそ良かったのですが、綾部市のポイントは、標高が、380m程度
しかないので、時より薄雲の通過などがあり、満足な撮影は、できませんでしたが、
会長の45cmドブソニアン望遠鏡で、観望を楽しむことが、できました。

9月22日は、Mさんと、27日は、Miyaさん、提督、Mさんと高野辻ヘリポートへ行きました。
22日は、一時かなり薄い雲が、通過したりしましたが、一晩天気は、よかったのです。
撮影した対象は、9月20日に撮影できなかったIC1848でした。

イメージ 1

IC1848
撮影日:2014年9月23日
撮影地:奈良県高野辻ヘリポート
露出時間:L 10×11分 RGB 1×10分
望遠鏡:Sky90 F4.5
カメラ:QSI583 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium LRGBフィルター
ガイドカメラ:ASI120MM
赤道儀 :GP赤道儀 MTS-3SDI+

もう少し撮影枚数を増やしたかったのですが、最後は、赤道儀の足を干渉して、The ENDでした。

27日は、一晩快晴で、透明度も良かったです。撮影した対象は、ぎょしゃ座のNGC1893です。
隣の勾玉星雲は、よく撮影されていますが、隣のNGC1893を単体で、撮影されているのを見ないので
撮影しました。

イメージ 2

NGC1893
撮影日:2014年9月28日
撮影地:奈良県高野辻ヘリポート
露出時間:L 8×10分 RGB 2×10分
望遠鏡:Sky90 F4.5
カメラ:QSI583 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium LRGBフィルター
ガイドカメラ:ASI120MM
赤道儀 :GP赤道儀 MTS-3SDI+

星雲の周辺や星雲内の暗黒体を出すには、Ha画像を混ぜるか輝度のL画像の枚数を増やさないと
いけませんね。

この日は、ぎょしゃ座周辺とオリオン座周辺を広角でも撮影しました。
代表的な冬の天の川ですが、かなり淡いです。それでもぎょしゃ座周辺は、薄いですが、
暗黒体が写っています。

イメージ 3

ぎょしゃ座周辺
露出時間:10X6分 ISO 1600
カメラ:EOS KissX2 SEO-SP3
フィルター:IDAS/SEO HEUIB-II-FFフィルター
レンズ:SIGMA 24mmF1.8 EX DG F3.5に絞る
赤道儀:Vixen ポラリエ


イメージ 4

オリオン座周辺
露出時間:4X6分 ISO 1600
カメラ:EOS KissX2 SEO-SP3
フィルター:IDAS/SEO HEUIB-II-FFフィルター
レンズ:SIGMA 24mmF1.8 EX DG F3.5に絞る
赤道儀:Vixen ポラリエ


最後は、28日朝の風景です。
短焦点屈折組の撮影機材です。
奥が、MさんのFSQ106ED+STL11000+JP赤道儀。
手前が、私のSky90+QSI583WSG+GP赤道儀です。
イメージ 5


こちらは、長焦点RC組の撮影機材です。
奥が、Miyaさんの25cmRC+QSI683WSG-8+NJP赤道儀。
手前が、提督の30cmRC+SXV-H9+EQ8赤動儀です。
提督の機材は、全て黒なので、シュワルツランツェンレイター(黒色槍騎兵艦隊)でしょうか。
それにしても25cmと30cmのリッチークレチアンが、2台並んでいるのは、壮観です。
イメージ 6



追記
今回の遠征では、ガイドカメラをASI120MMを使ったのですが、これが、ドライバーが悪いのか
MaxIm DL との相性が、非常に悪く、MaxIm DLの動きが、重たくて撮影に手間取ってしまいました。
ASI120MMは、階調が12bitで、画質は良いのですが、MaxIm DLとの相性が、悪いので、ガイド
カメラとしては、使えませんね。PHD2なら使えるのか?これからガイドカメラとして使うか
思案のしどころです。
[ 2014/10/05 06:11 ] 天体写真 | TB(0) | CM(10)