ラブジョイ彗星を撮影するために高野辻ヘリポートに行ってきましたが、現地は、雪の中でした。
五条市の大塔支所までは、雪は無かったのですが、ヘリポートへ上がる道に入ってしばらくして
雪道にになってヘリポートは、雪の中でした。
肝心のラブジョイ彗星は、現地に着いたときは、天気は、良かったので、肉眼でも彗星を確認できましたし、
双眼鏡でも見ましたが、尾を引いているのを見ることが、できました。
しかし、機材を組み立てているうちに曇られて、その後は、晴れずに撮影できずで、帰ってきました。
今年最初の遠征でしたが、残念でした。
スポンサーサイト
2015年1月12日夕方に自宅ベランダから撮影した金星と水星です。
今は、水星の高度が、高いので、自宅のベランダからでも金星と
並んだ水星を撮影できます。
撮影日:2015年1月12日
撮影地:自宅ベランダ
露出時間:1/80 ISO1600
レンズ:SIGMA 150mmF2.8 APO MACRO DG F3.5に絞る
カメラ:EOS KissX2 SEO-SP3
デジタル天体写真で、冷却CCDの階調は、16ビットで、一眼デジカメは、
14ビットであることが、よくいわれていますが、この16ビットや14ビットの
ビット長をどこまで理解されているのでしょうか?
これは、2進数の議論で、デジタル写真の階調ですと、16ビットとは2の16乗で、
10進数では、65536になり、14ビットでは、2の14乗で、10進数では、16384に
なります。
モノクロで16ビットの場合、真っ黒(0、0x0000)から真っ白(65535、0xFFFF)を
65536階調に分割して、色を割り当てています。
また、14ビットの場合、真っ黒(0、0x0000)から真っ白(16383、0x3FFF)を
16384階調に分割して、色を割り当てています。
16ビットと14ビットでは、2ビットしか変わらないのですが、2進数の世界での
話になるので、上位2ビット違いが、大きな差になります。
話を簡単にするためにビット長が4ビットの場合を考えます。4ビットなので、
最大で、1111(2進数)15(10進数)になります。
0から15の10進数と2進数の対応は、以下のようになります。
0 0000
1 0001
2 0010
3 0011
4 0100
5 0101
6 0110
7 0111
8 1000
9 1001
10 1010
11 1011
12 1100
13 1101
14 1110
15 1111
ここで、上位2ビットが、無い場合を考えると上記の対応から最大で、3(10進数)で、
0から3の4通りしかありませ。上位2ビットが、無いだけで、4倍の差が、出てしまいます。
16ビットと14ビットでもその差は、4倍になります。
これを色の変化の階調に置き換えると14ビットの1ビットは、16ビットの4ビット分に
なります。
16ビットと14ビットでは、4倍の階調幅の差がありますが、色や明るさの表現で、
16ビットの1ビットの階調、1/65536の変化を人は、視覚として認識できません。
また、14ビットであっても人は、1/16384の変化を視覚として認識できません。
デジカメの階調幅が、14ビットなのは、色や明るさの変化が、16384階調あれば
人の目で見て自然に見えることと、記録するデータ量が、16ビットに比べて小さく
なるからです。
画像処理に関しても、人が見て、色や明るさが変化するのを認識できるレベルまで
変化させなければならないわけですが、16ビットと14ビットでは、その変化量が、
大きいか小さいかだけになります。
ちょっと数学の世界の話になりましたが、デジタルの世界では、色や明るさの変化を
2進数によって表現するので、これをしっかりと理解していないといけないということです。
画像は、昨年末にM109を撮影したときにEF135 F2Lで同時に撮影したおおぐま座γ星周辺
の画像で、ここに写っている系外銀河を星図ソフトCielで、調べたものです。
この周辺は、おとめ座の銀河団の周辺のように大きな系外銀河は、沢山ありませんが、
それでも135mmの望遠レンズで、撮影画像でも分かるだけで25個の系外銀河が、写っています。
この他にもまだ、沢山の小さな系外銀河が、写っています。
135mmの望遠レンズで、撮影した画像ですが、調べてみると意外にUGCナンバーの系外銀河も
写っていますし、赤い丸で囲った領域は、Abell 1377という遠方の銀河群も写っていました。
撮影日:2014年12月28日
撮影地:高野辻ヘリポート
露出時間:10×6分
レンズ:EF135mmF2L F3.5に絞る
カメラ:EOS KissX2 SEO-SP3
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 :EM-200Temmm2
撮影した領域は、下図の赤い四角に領域で、1995年12月18日から12月28日にハッブル宇宙望遠鏡で、
撮影されたハッブル・ディープ・フィールドの近くです。
かみのけ座からおおぐま座にかけては、私達の銀河系の極方向で、恒星や星間物質の少ない領域なので、
恒星や、星雲に邪魔されずに深宇宙を見ることができる領域です。
この画像は、ピクセル等倍で、アップしているので、画像中で、小さな淡い点は、そのほとんどが
遥か遠方の銀河系で、よく観察すると宇宙の泡構造も見ることが、できます。
新年あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
さて、年末に撮影したM109の画像で、ゴーストのムラが、あったのをぴんたんさん作成の
フラット補正ソフトフラットエイドを使って補正処理をしてみました。
しかし、元画像のゴーストが、キツイので、これが、限界です。
M109
撮影日:2014年12月28日
撮影地:高野辻ヘリポート
露出時間:L 10分X7 RGB 10分X3
望遠鏡:FSQ-106N フローライト鏡筒
カメラ:Starlight XPress SXV-H9 + Atik EFW
フィルター:Astronomik LRGB Type2Cフィルター
ガイドカメラ:OAG9+SSAG
赤道儀:EM-200Temma2