FSQ-85ED用のフォーカサーが、完成しました。中身は、完全なRoboFocusのクローンです。
自分用なので、ユニバーサル基板をケースに入るように切って、配線して作ってます。
RoboFocusとの違いは、余分な制御回路を省いたのと、純正のRoboFocusは、通信が、シリアル
通信で、PCとの接続には、USB-シリアル変換器が、必要になり撮影時にUSB-シリアル変換器が、
2個必要になるので、通信をシリアル通信を市販のUSB-シリアル変換ユニットを使って、
USB接続にしてあります。
ケースにシリコンラバーカバーを付けて完成です。
当たり前ですが、FocusMaxと接続して、動作確認できたので、あとは、FSQ-85EDにモーターを
取り付けて、MaxIm DLからピント位置の修正が、できるように設定しなければなりませんが、
この先は、実際の星を使って、行わなければならないので、お天気しだいです。
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新兵器は、FSQ-85ED一式+レデューサーQE0.73Xとロボフォーカスのモーターでした。
これが、来ると同時にSky90一式は、嫁入りしてしまいました。
5日の夜に自宅のベランダで、ピントのテストなどを行いましたが、FSQ-85ED+レデューサー
QE0.73XですとF3.8になりBaaderのLRGB、Ha全てのフィルターで、ピント位置が、変化してました。
L、R、Gのピント位置の変化は、許容範囲くらいかなでしたが、Bフィルターのピント位置の
変化が大きかったので、フィルターごとのピント補正をしないで、撮影すると青ハロが、
出るでしょうね。
それと、予想外だったのは、Haフィルターのピンと位置のズレが、大きくなかったことです。
Sky90のF4.5では、LRGBは、ピント位置の変化は、ほとんどありませんでしたが、Haは、ピント
位置が、大きく変化していたので、この辺りは、新しいレンズの性能かと思いました。
ま、屈折で、F4以下になるとAstrodonのフィルターでもピンと位置が、変わるとメーカーが
説明しているので、これは、予想通りでした。
オートフォーカサーについては、RoboFocus互換品を作っていますし、別のRoboFocus互換品も
あるので、これらを使ってフィルターごとのピント位置補正をMaxIm DLからできるよにしなければ
なりません。このシステムが、使えるようになって、FSQ-85EDは、実戦投入です。
NGC6334を撮影しているとき同時撮影した夏の天の川です。
この日は、黄砂の影響で、空に透明感が、なかったのと時期的に天の川が、
低かったので、イマイチですね。
この画角で撮影するには、南中越えくらいで撮影するのがベストでしょうね。
撮影日:2015年4月26日
撮影地:奈良県五條市
露出時間 6分X9
レンズ:SIGMA 15mmF2.8 EX DG F4 に絞る
カメラ:EOS KissX2 SEO-SP3
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 :GP赤道儀 MTS-3SDI+ 改造
4月25日の夜に撮影したNGC6334 Cat's Paw Nebula 猫の手星雲です。
日本では、M8の横のNGC6559周辺を”猫の手星雲”と呼んでしますが、
本来の猫の手星雲 Cat's Paw Nebulaは、このNGC6334のことを指します。
日本では、星雲の形から出目金星雲とも呼ばれています。
この時期、皆さん、アンタレス周辺をよく撮影されていますが、私は、
さらに低空のこの周辺が面白いので、この時期、天気が、良くて南の
低空の条件が良ければこの周辺の対象を撮影します。
この画像にHa画像をL画像に混ぜたかったのですが、Sky90 F4.5では、
Haのピント位置が、LRGBと変わるので、Haは、断念しました。
Haを混ぜると、もう少し星雲のディテールが、出たと思います。
NGC6334 Cat's Paw Nebula 猫の手星雲
撮影日:2015年4月26日
撮影地:奈良県五條市
露出時間 L 10分X8 RGB 10分X3
望遠鏡:Sky90 F4.5
カメラ:QSI540 WSG
冷却温度:-20℃
フィルター:Baader Planetarium LRGBフィルター
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 :GP赤道儀 MTS-3SDI+ 改造
NGC6334は、さそり座の尻尾の先にあり、この周辺には、NGC6357やIC4628
などがありますが、南の低空で、撮影するには、南側が、開けた場所で
ないと撮影できませんし、この周辺は、1年で、4月、5月の2ヶ月しか撮影
するチャンスがないので、この時期でもあまり撮影されていません。
また、南の低空のために霞あどの影響が、大きく、撮影だけでなく画像
処理も結構大変です。
この日も、お天気は、良かったのですが、黄砂の影響で、南の低空は、
霞んでいたので、画像は、赤が、強くなっています。
撮影対象が、低空になると光が、大気の層を貫けてくる距離が長くなるので、
大気中の塵や水蒸気の影響で、波長の長い赤い光が、多くなります。
ですので、元々赤い光の成分が、多い散光星雲をRGB合成すると赤だけの画像に
なります。
そのため撮影に使用した冷却CCDカメラは、青感度の高いKAI-4022MのQSI540を
使いました。以前、NGC6357彼岸花星雲をKAF-8300のQSI583で、撮影しましたが
この時の画像は、G、Bの画像には、星雲は、ほとんど写っておらず赤の強い
画像になってしまいました。
冷却CCDで、散光星雲を撮影する場合、赤いので、赤の感度を重視されますが、
RGBでカラー合成する場合、Bの成分が、少ないと赤ばかりになり画像処理に
苦労します。そのため冷却CCDで、カラー合成するのであればKAI-11002Mや
KAI-16000、KAI-4022Mなど青感度の高いCCDを使った冷却CCDの方が、経験上
画像処理しやすいです。KAF-8300など赤感度が、高く青感度の低いCCDを使用
した冷却CCDでは、B画像を多く撮影して、青の成分を稼がないと綺麗に仕上がり
ません。ことに撮影対象が、低空になると、RよりもBの露出時間を稼ぐ必要が
あります。
さて、講釈は、これまでとして、5月の新月期も南の低空を撮影できるので、
次回は、IC4628 えび星雲を撮影しようと考えています。
新兵器です。4月25日に届いたのですが、忙しくて未だに開封していません。
左の開いている箱は、その前にアメリカから届いていた新兵器の強化パーツです。
新兵器を実戦投入するまでには調整やPCからの制御などいろいろ準備することが、沢山あるので
実戦投入は、早くても夏以降でしょう。