画像処理し直してみました。

4日の夜に撮影したバラ星雲のSAO合成画像を画像処理し直しました。
前回よりもマイルドになりました。
SAO合成では、B画像のHaが、他の画像に比べて強くなるので露出は、他の画像よりも
短くするのは、基本ですが、B画像になるOIIIが、十分ないとカラーバランスが、悪くなる
ので、SAO合成の撮影では、OIIIの露出時間が、要になるでしょう。

QSI583に使われているKAF-8300は、高感度で、赤の感度は、高いですが、青は、低いので
OIIIの露出枚数を増やしてやらないとSAO合成では、G画像が強くなり画像が、緑が、強く
なりすぎてしまします。SIIは、波長が、Haのさらに外側で、赤外光になり、画像の成分
としてもほとんど無いようなものですが、露出時間は、Haと同じか2倍くらいで、十分な
ように思われます。
QSI583で、SAO合成する場合の露出時間の比は、撮影する対象にもよりますが、2:1:4
くらいにしたほうが、よいように思われるので、次回のSAO合成の撮影で、試してみたいと
思います。

あと、バラ星雲は、眼視でもよく見える星雲なので、OIIIの光は、強いと思うですが、
OIIIの画像が、考えているよりも悪いので、これは、最近普及してきているLEDの街灯の
影響かもしれません。
LED照明では、白色では、青の波長が、強く、電球色では、赤の波長が、強いので、
天文には、厄介です。
それと防犯対策か知りませんが、やたらにLED街灯を増やしていますが、照明の向きが
下を向いていないので、夜、帰宅時などで、やたらに眩しいです。そのため前が、見え
難くて、逆に危険です。やたらにLED街灯を増やすのはやめて欲しいですね。

イメージ 1

バラ星雲 SAO合成
撮影日:2016年10月15日
撮影地:自宅ベランダ
露出時間:SII 10分X6 Ha 10分X6 OIII 10分X6
望遠鏡:FSQ-85ED F3.8
カメラ:QSI583 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium Haフィルター 7nm SIIフィルター 8nm OIIIフィルター 8.5nm
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 GP赤道儀+自作自動導入モータードライブ
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[ 2016/10/23 09:00 ] 天体写真 | TB(0) | CM(0)

初めてのSAO合成

14日の夜は、満月近くでしたが、久しぶりに天気が良かったので、自宅のベランダに
望遠鏡を出して、撮影をしました。
今回は、ナローバンドで、カラー合成用を行うナローバンドフィルターが揃ったので、
テストを兼ねてバラ星雲を試しに撮影してみました。
イメージ 1

バラ星雲 SAO合成
撮影日:2016年10月15日
撮影地:自宅ベランダ
露出時間:SII 10分X6 Ha 10分X6 OIII 10分X6
望遠鏡:FSQ-85ED F3.8
カメラ:QSI583 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium Haフィルター 7nm SIIフィルター 8nm OIIIフィルター 8.5nm
ガイドカメラ:SSAG
赤道儀 GP赤道儀+自作自動導入モータードライブ

バラ星雲は、比較的明るい星雲なので、これまでに自宅からHaで、何回か撮影していますが、
SAO合成のためにSIIとOIIIは、初めて撮影しました。
月が、満月に近い月齢でしたが、撮影対象から離れていたので、Haは、比較的よく写っていますが
SIIとOIIIは、月の影響が大きいようで、それぞれ10分6枚では、露出不足で、画像処理で、色を
整えるのに苦労しました。
また、OIIIは、月の光以外にLED街灯の影響もあるようで、考えているよりも写りが、悪いように
思われます。

今回の撮影で分かったことは、SAO合成では、Haは、明るいのでそれほど露出時間をかける必要が
ありませんが、SIIとOIIIは、星雲の光の成分として少ないので、SIIとOIIIの露出時間をかけた方が
よいということ。考えてみれば散光星雲の光の成分は、Haが、主になるので、SAO合成を行うときは
空の暗い所でもSIIとOIIIの露出時間を多くしなければならいわけですね。
[ 2016/10/16 08:00 ] 天体写真 | TB(0) | CM(2)