アクセスポイントをどうするか

カメラと望遠鏡の撮影環境をRaspberry PiにしてWifiのワイヤレスで、VNCで、
PCやタブレットから屋外で、ルーターの無い環境で、遠隔操作する場合に必要に
なるのが、Wifiのアクセスポイントです。
今、Raspberry Piをアクセスポイントにして、天体の導入、撮影、オートガイドを
行うテストをしていますが、さすがにここまでやると処理が、重いように感じ
られます。そこで、別途、簡単にアクセスポイントを作る方法を考えてみました。

その1 Wifiルーターを遠征に持って行く。
これが、一番簡単で、的確な方法だと思います。今は、安い無線LANルーターが
沢山ありますし、中古の物でも十分なので、遠征用に用意するもよいかもしれません。

その2 スマホやタブレットのテザリング機能を使う。
スマホやタブレットには、テザリング機能が、あります。これは、Wifiのアクセス
ポイント機能なので、この機能を使うというのも手かもしれません。
しかし、スマホやタブレットのテザリング機能は、ワイヤレス通信やWifiに接続
されていないと使えないこともありますし、契約している通信会社によっては
テザリングが、有料サービスで、テザリングすると料金が、必要になることが
あるので、テザリング機能を使う場合は、予めよく調べておく必要が、あります。

その3 マイコン用のWifiモジュールを使う。
今、マイコンをWifiに接続して、通信を行うWifiモジュールが、いくつか出ています。
中でもESP8266を使ったWifiモジュールは、OnStepなどでも使われています。
ESP8266は、簡単にサーバーやアクセスポイントを作れるので、これを使って、
簡易のアクセスポイントを作るのも方法です。

ESP8266にはUSB-シリアル通信機能を持ったESP-WROOM-02開発ボードが、あるので、
今、これで、アクセスポイントを作ってテストしていますが、よさそうなので、
ESP-WROOM-02とAVRマイコンを使って簡単にアクセスポイントの設定を変更できる
アクセスポイントを作ろうと考えています。
イメージ 1


Wifiのワイヤレスで、撮影環境を制御するのは、便利ですが、Wifiルーターがあり
インターネットに接続する環境が、ある場合は、簡単ですが、屋外で、Wifiを簡単に
使う環境を作るのは、いろいろ考えなければならないことあって大変です。
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[ 2019/02/24 18:31 ] 機材 | TB(0) | CM(2)

Raspberry Piを使った天体撮影用環境構築

仕事と趣味の両方で、Raspberry Piを使わなければならなくなったので、
昨年、アマゾンのクリスマスセールで、Raspberry Pi3 B+のセット一式を
購入したのですが、その後、なかなかまとまった時間が、取れずい放置して
いたのですが、まずは何とか天体撮影で、使えるシステムを構築しました。

Raspberry PiのOSは、Linuxですが、Unix、LinuxのOSは、大学院時代とネット
ワーク関係の仕事をしていたときに使っていたので、使うのに問題は、無かった
のですが、Linuxを触らなくなって10年近くなると、コマンドとか、ソフトの
インストール方法が、変わっていて、初めは、アレアレ??で、大変でした。

Raspberry Piを使って天体撮影用の環境を作るのに結論から言うと、Raspberry
Piでの天体撮影用の環境は、Unix、Linuxとネットワーク設定の知識が、ないと作る
ことができないので、これらの知識が、無い人は、手を出さないほうが、よいです。

Raspberry PiのOSは、NOOBSなのですが、天体撮影用のRaspberry Piの環境は、
INDI Libraryを使うのですが、使うOSが、LinuxでもマイナーなDebianベースの
ubuntu Mate(読み方は”ウブンツウ マテ”ではなくて、”ウブンツウ メイト”
なのです)、Linuxユーザーは、メジャーなOSは使わねぇ!というへそ曲がりが、
多いので、こうなったのか??
で、天体撮影用のRaspberry Piの環境では、ubuntu MateのVer16.04が、必要
なのですが、Raspberry Pi3 B+では、インストールのブートポイントなどが、
Raspberry Pi3とは異なるためにubuntu Mate 16.04は、OSのイメージをダウン
ロードしただけではRaspberry Pi3 B+にインストールできないのです。
調べるとubuntu Mate 16.04をRaspberry Pi3 B+にインストールする方法を
解説するサイトが、複数あったので、これを参考にして、なんとかRaspberry
Pi3 B+にubuntu Mate 16.04をインストール完了。

Raspberry Piでの天体撮影用の環境ではWifiを使った遠隔操作が必修なので、
まずは、WifiルーターやDHCPサーバーの無い環境でもWifiが、使えるように
Raspberry PiのWifiのPIアドレスを固定値にして、かつ自宅のWifi環境でも
Wifiが、使えるように設定。
そして、ノートPCやタブレットからVNCソフトからリモートアクセスできるように
Raspberry PiにVNCソフトのX11VNCをインストールして、Raspberry Piの起動時に
X11VNCのサービスが、 起動して、VNCが、使えるように設定しました。
イメージ 1


天体撮影用の環境は、以下をインストールしました。
 ハード:Raspberry Pi3 B+
 OS:ubuntu Mate 16.04
 VNC:X11VNC
 ドライバー:INDI Library Ver1.7.0
 星図ソフト:KStars
 撮影ソフト:Ekos
 ガイドソフト:PHD2

INDI Libraryは、WindowsのASCOMのように多くのカメラやフィルターホイールに
フォーカサー、赤道儀にドームコントローラーに対応しているので、汎用性は、
高いですね。

ubuntu Mateは、日本語化してあるので、画面は、基本的に日本語表示されますが、
一部のソフトは、日本語化に対応していないにで、日本語化できないです。
イメージ 2


KStarsは、OSが日本語化されているとインストール時に日本語化されています。
イメージ 3


撮影ソフトのEkosは日本語対応ではないです。
イメージ 4

ただ、カメラの登録などの画面は、一部日本語表示されますが、日本語が、おかしい
です。
イメージ 5


ガイドカメラにZWOのASI120MM-Sを設定して、試写したところです。
写っているのは、天井です。
イメージ 6


次にPHD2ですが、これは、インストール時から日本語化されているので、Windows版と
同じ操作で使えます。
イメージ 7


こちらもZWOのASI120MM-Sを設定して、試写したところです。
写っているのは、天井です。
イメージ 8


次にPCからのリモートアクセスですが、PC用のVNCソフトは、いろいろありますが
私は、UltraVNCを使っています。
ノートPCからリモートアクセスしてPHD2の操作画面です。
もちろんタブレットからもVNCアプリをインストールすれば同じようにリモート
アクセスして、操作できます。
イメージ 9


WindowsPCからリモートアクセスする場合、リモートデスクトップ機能が、ありますが、
これは、OSにセキュリティーホールを作ることになるので、絶対に使ってはいけません。
これ、ネットワークの常識ですので。

以上でZWOのASi airと同じことが、できる環境が、できましたが、機能的には、天体撮影に
使えるカメラやフィルターホイール、赤道儀など種類が、多いのと柔軟性があるので
使い勝手は、こちらの方が、よいと思います。
しかし、最初にも書きましたが、Raspberry Piで、天体撮影用の環境を作るには、Linuxと
ネットワーク環境を設定する知識が、必要なので、一般の人には非常に敷居が高いです。
[ 2019/02/10 18:29 ] 機材 | TB(0) | CM(0)