新月近くのせっかくの3連休は、台風18号の直撃で、残念な連休になってしまいました。
Nik Collectionは、デジタル写真の様々な処理を簡単に行えるソフトで、天体写真にも
応用できます。VivezaやColor Efex Proのディテール強調やダークコントラスト、ダーク/
ライトセンターは、使ってみた感想としては、かなり有効なツールになると思いますが、
「Nik Collection」は、結構な”劇薬”で、用法用量を守って正しく使わないと副作用が、
大きいです。
まず、下が、テストに使用した馬頭星雲の画像です。
画像処理で、L画像とR画像にHa画像をブレンドしています。そのために星雲が、全体として
ピンクになっています。
テストに使用した馬頭星雲の撮影データは以下になります。
露出時間:L 10分X9 R 10分X2 GBHa 10分X3
望遠鏡:FSQ-85ED F3.8
カメラ:QSI540 WSG
冷却温度:-15℃
フィルター:Baader Planetarium LRGBフィルター Baader Planetarium Haフィルター 35nm
上の画像をNik CollectionのColor Efex Proディテール強調で、処理している画面が下です。
画面の左が、元画像、左が、ディテール強調を行っているプレビュー画面です。
複雑なマスク処理を行うことなく強調処理が、できています。
この処理では、画面全体に強調処理を行っていますが、コントロールポイントで、強調処理する
場所と範囲を指定して、指定した場所を強調処理することもできます。
このディテール強調処理を行った画像が、以下です。
ここから、さらにディテール強調処理を行うと以下のような画像が、できます。
元画像からは考えられないくらい星雲のモヤモヤが、浮かび上がりました。
ディテール強調処理は、強くすればするほど、画像のノイズが、大ききなるので、使う場合は、
ほどほどしておくのが、よいと思います。
個人的には、こういう画像は、好きです。
ディテール強調と同じような処理が、Color Efex Proのダーク/ライトセンターでもできます。
Color Efex Proのダーク/ライトセンターで、処理したのが、下の画像です。
やり方しだいなのでしょうが、ディテール強調よりも穏やかな仕上がりにすることができます。
Color Efex Proのディテール強調やダークコントラスト、ダーク/ライトセンターは、星雲の
モヤモヤを派手に強調することができますが、その副作用で、画像が、荒れます。
Haのモノクロ画像にこれらの強調処理を行いうと星雲のディテールが強調されるので、よいかも
しれません。
次に元画像をVivezaを使って処理を行った画像が、以下です。
Vivezaは、複雑なマスクや範囲指定をしなくても画像の色や色調を部分的に調整することが
できるツールです。
上の画像は、複数のコントロールポイントを指定して、細かく画像を調整、処理しています。
やり方しだいですが、Color Efex Proのディテール強調やダークコントラスト、ダーク/ライト
センターと比べるとナチュラルな仕上がりになります。
以上、同じ元画像を使ってVivezaとColor Efex Proのダーク/ライトセンターとディテール強調の
画像処理を行いましたが、どれも同じ元画像からできたものとは思えない仕上がりになりました。
これまでNik Collectionを使ったて天体写真を画像処理して分かったことを以下にまとめると、
1、Nik Collectionのを使うのは、画像処理の一番最後に行うので、それまでの画像処理は、
綺麗に丁寧に行う。
2、画像処理の悪い画像は、さらに汚くなるし、露出不足などの画像を強調しても画像を悪く
するだけで星雲は浮かび上がってこないし、綺麗にもならない。
3、最後の仕上げにNik Collectionを使うのであれば、それを考慮して輝度部分もカラー部分も
画像処理する必要がある。
Nik Collectionは、複雑な画像処理を簡単に行えるソフトですが、天体写真に関しては、副作用も
大きいところがあります。しかし、この辺りは、使い方しだいだと思います。
後は、いろいろ試して良いとろを探すしかないと思います。
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Nik Collectionは私も時々試していますが、なかなか強力すよね。考え方次第ですが画像処理の基礎を勉強中の身なので、しばらく封印しておこうと思ってます。
こんにちは。
いろいろと参考になり、ありがとうございます。
Nikは私も使っています。月面にも有効で、こんなソフトが無料になったのはありがたいですが、なかなか使いこなすってことも奥が深くて大変です。
kaienさん、こんにちは。
Nik Collectionは、天体写真用のツールではないので、
使い勝手が、悪いところもありますが、使い方しだい
だと思います。
南房総の星見人さん、こんにちは。
Nik Collectionのようなツールが、フリーソフトというのは
ありがたいですが、いろいろな用途に使えるので、何が
天体写真に使えるか、探して、試すのが、大変ですね。
使い方が、分かれば、後は、どう使うかだけだと思います。
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