MTS-3SDI+ ソフト編

今回は、MTS-3SDI+の設定の変更方法を説明します。

MTS-3SDI+は、汎用のモータードライブで、初期設定のROMデータを書き換えることで、
どのような赤道儀にも対応できます。

MTS-3SDI+のROMデータを書き換えるためには、専用の書き換えソフトをメーカーサイト
からダウンロードする必要があります。しかし、現在、Boxdoerfer Elektronikの
ホームページが、改定中で、アクセスできないので、必要なものをUPしていますので、
以下からダウンロードしてください。
http://www.geocities.jp/ngc4826/download/mts3/mtsconfi.zip

MTS-3SDI+のROMデータは、mtsconfiのフォルダーにあるMTS形式のファイルです。
MTSファイルのフォーマットは、アスキーコードなので、適当なエディタソフトで、開く
ことができます。
vixesc12.mtsというファイルを開くと、以下のような内容になっています。

 ;MTSconfi.exe configuration file for Escap P530-004 motors and Vixen mounts
 ;Data for 12 Volt, can be changed as needed.
 ;Motors are rated for 6V, so the current must be reduced to 50% for 12V.
 ;Some values are only used for specific models.
 ;Unused values can be deleted or they are just ignored if present.
 RAslow = 4.0109558 ;144*12*200/86164
 RAfast = 64.18 ;16x
 DEslow = 4.0109558
 DEfast = 64.18 ;16x
 RAMG = 2400 ;12*200=2400
 DEcurrent = 500;MTS-4 only
 RAcurrent = 500;MTS-4 only
 DEpwm = 50% ;MTS-3SLP, MTS-3SDI only
 RApwm = 50% ;MTS-3SLP, MTS-3SDI only
 DElimit = 1200;MTS-3SLP, MTS-3SDI only
 RAlimit = 1200 ;MTS-3SLP, MTS-3SDI only
 Acceleration = 2
 Stepsize = 1/64;MTS-3SDI, MTS-4 only
 Corrfactor = 1.5

このうちで、MTS-3SDI+で、使用する赤道儀に合わせて設定を変更する必要があるパラメータは
RAMG、RAslow、RAfast、DEslow、DEfast、RApwm、DEpwmです。

それぞれのパラメータの計算内容は、以下のようになります。
計算に必要なステッピングモーターの規格は、ステッピングモーターのデーターシートを
ご覧ください。

 RAMG = 接続ギア比×ステッピングモーターのフルステップ数×2

 RAslow =(ウォームギア数×接続ギア比×ステッピングモーターのフルステップ数×2)/86164

 RAfast = RAslow×最高速度

 DEslow = (ウォームギア数×接続ギア比×ステッピングモーターのフルステップ数×2)/86164

 DEfast = DEslow×最高速度

 RApwm = モーターの定格電流値×(モーターのコイル抵抗値×ケーブルの抵抗値)/電圧(V)

 DEpwm = モーターの定格電流値×(モーターのコイル抵抗値×ケーブルの抵抗値)/電圧(V)


これを元に必要な値を計算しますが、面度なので、これらを計算するExelのシートを作って
mtsconfiの中に入れていますので、活用してください。
設定変更に必要なMTSファイルは、適当なMTSファイルを雛形にして作成してください。

実際の設定値の計算の例を示します。現在、GP赤道儀で使っているステッピングモーターPF35T-48031Gは、
以下のような規格です。

 PF35T-48031G
 モーターのコイル抵抗値       :6.5Ω
 モーターの定格電流値        :0.7A
 減速ギア比             :1/125
 ステッピングモーターのフルステップ数:48
 電源電圧              :12V


これを元にGP赤道儀+PF35T-48031GでのMTSファイルの内容は、以下のようになります。

 Device = MTS-3SXX
 RAMG = 12000
 DEslow = 20.054779
 DEfast = 2404.5700
 RAslow = 20.054779
 RAfast = 2404.5700
 Corrfactor = 1.500000
 Acceleration = 2
 Stepsize = 1/64
 DEpwm = 44.9%
 RApwm = 44.9%
 DElimit = 450
 RAlimit = 450


設定変更に必要なファイルができたら、これをMTS-3SDI+に書き込むことになります。
ROMデータの変更は、シリアル通信で行います。このときの接続は、自動導入の時と
同じです。書き換えに対応しているポート番号は、4までです。USB-シリアル変換を
使ってもROMデータの変更は、可能ですが、Windowsに認識されているCOMポートが、
4を超えている場合は、COMポートを4以下のポートに変更してください。

ROMデータを書き換えるソフトは、mtsconfiのフォルダーにあるmtsconfi.exeですが、
DOSのソフトなんので、コマンドプロンプトからコマンドを入力する必要があります。

書き換え手順は、以下のようになります。

1、MTS-3のSWをSlowとOFFにして電源を入れる。

2、コマンドプロンプトからmtsconfiのディレクトリに移動します。
  mtsconfi.exe /?でヘルプを表示します。

 D:\mtsconfi>mtsconfi.exe /?
 ***** MTSCONFI Version 1.00 by Boxd排fer Elektronik 2002 *****
  Easy parameter read and programming for telescope drives
 SINUS II, PowerFlex MTS-3, MTS-3LP, MTS-3SLP, MTS-3SDI, MTS-4S

 Command line options
 -? Help message
 -PCOM1 Use COM1
 -PCOM2 Use COM2
 -PCOM3 Use COM3
 -PCOM4 Use COM4
 -Wfile Save old data to file
 -Rfile Read new data from file


3、MTS-3SDI+との接続とROMデータの書き換え
  COMポート1にMTS-3が繋がっている場合、以下のように入力します。
  D:\mtsconfi>mtsconfi.exe -pcom1

  以下のようなCOMポート確認が表示されます。

   Select COM-port [ESC=break ENTER=Ok]:
   COM1

  これでOKならばEnterキーを押します。
  正常にMTS-3に繋がっていれば現在の設定が読み込まれ、表示されます。

   PowerFlex MTS-3SXX detected
   Reading parameter memory...100%
   Device = MTS-3SXX
   RAMG = 12000
   DEslow = 20.054779
   DEfast = 2400.000000
   RAslow = 20.054779
   RAfast = 2400.000000
   Corrfactor = 1.500000
   Acceleration = 2
   Stepsize = 1/64
   DEpwm = 45.7%
   RApwm = 45.7%
   DElimit = 450
   RAlimit = 450


  読み込んだ設定を保存する場合は、名前を付けてEnterキーを押します。
  保存しない場合は、Escキーを押します。

   Save old data to file [ESC=break ENTER=save]:
   BACKUP.MTS

  書き込むファイルを入力して、Enterキーを押します。

   Load new data from file [ESC=break ENTER=load]:
   GP.MTS

  ROMデータの書き換えの確認が表示されるので、OKならばEnterキーを押します。
  ESCキーを押すとROMデータを書き換えずにプログラムが終了します。

   Write new data to MTS-3SXX [ESC=break ENTER=write]:

  ROMデータの書き換えが正常に行われると以下のように表示されます。

   Writing parameter memory...100%
   Verifying parameter memory...100%Verify Ok
   Data successful programmed

これでROMデータの書き換えは、完了です。

もし、MTS-3SDI+のROMデータを初期化したい場合は、RAとDECの4つのボタンを同時に押した
状態で、ON OFFのSWをOFFからONにして、RAとDECの4つのボタンを放して、SWをOFFにすると
ROMデータが初期化されます。

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[ 2009/02/11 23:23 ] 機材 | TB(0) | CM(12)

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ngc*8*6さんこんばんは
やっとMTSのPCケーブルができたので、書き込みをしようと思いましたがうまくいきません。お手数ですが、またお教えください。
ngc*8*6さんのファイルをダンロードしてデスクトップに展開しました。コマンドプロプントでコマンドをいれても下記のようにでます
「'mtsconfi.exe'は内部コマンドまたは外部コマンド、操作可能な
プログラムまたはバッチファイルとして認識されていません」
Dドライブに展開するのでしょうか、Dドライブはないのですが
保存先が違うのでしょうか、MTSをつないでないのでだめなのでしょうか、お教えださい。
[ 2009/04/05 22:52 ] [ 編集 ]

No title

せいさんこんにちは。
MTS-3のデータ書き換えソフトですが、日本語の2バイトコードは、
使えないので、展開したフォルダーをCドライブ直下に移動させて
ください。
コマンドプロンプトで、C:\mtsconfiに移動して、mtsconfi.exeを
実行してください。
[ 2009/04/06 00:53 ] [ 編集 ]

No title

mgc*8*6さんありがとうございます
cドライブに展開してC:¥mtsconfiをプロプントでいれると
Easy parameter read and ・・・・・・・・・MTS-4sになり
Connect telescope draive to com1-4 with 9600 baud(press lefkey on power up)Srelect COM-port (ESC=break ENTER=OK}
com2が表示されますcom1なので1に直しenterしますとエラーになります。mtsconfi.exe/?に行けません。やり方がおかしいのでしょうか
困りました。またアドバイスいただけたら助かります。
難しいですね
[ 2009/04/06 22:05 ] [ 編集 ]

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Windowsのコマンドプロンプトからコマンドを入力しての操作は、
ご存知でしょうか?
mtsconfi.exeを実行するためには、mtsconfi.exeのあるディレクトリに
移動して、そこからmtsconfi.exeを実行しなければなりません。
具体的には、そちらの環境に合わせると
C:\>cd mtsconfi
で、mtsconfiのディレクトリに移動して、

C:\mtsconfi>mtsconfi
で、mtsconfi.exeを実行します。

もし、これで、指定したCOMポートからMTS-3と通信できない場合は、
MTS-3が、接続されているCOMポートが、違っているか、通信ケーブルの
配線ミスが考えれます。
[ 2009/04/07 01:27 ] [ 編集 ]

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ngc*8*6さんありがとうございます
ドスのコマンドでしたのですね、なんとかやってみました
ブログの書き換え手順の3まで行きましたが、mtsconfi.exe-pcom1を入力しますと「mtsconfi-pcom1は内部コマンドまたは外部コマンド操作可能なプログラムまたはバッチファルとしては認識されたいませんとでます。これはソフトのCドライブへのインストールの不具合でしょうか、機械屋には難しいです
[ 2009/04/07 22:38 ] [ 編集 ]

No title

MTS-3の設定ファイルの書き換えソフトを使うためにはDOSコマンドの
知識が必要になります。

DOSコマンドを入力する場合、コマンドとオプションとの間にスペースを
入れなければコマンドを認識されません。
ですので、”mtsconfi.exe-pcom1”は、”mtsconfi.exe -pcom1”と
しなければなりません。
[ 2009/04/08 01:08 ] [ 編集 ]

No title

ngc*8*6さんありがとうございます
ソフトの方は何とか判りました
手順3ができましがcom1をセレクトするとエラーになります
パソコンのデバイスマネージャーはcom1になっていますし、PCケーブルの配線もがあっています、パソコン変えたり
ケーブルの配線を見直してトライしてみます。
[ 2009/04/08 21:56 ] [ 編集 ]

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この当時は大変お世話になりました。MTS-3はEM-100で使用していました。今回、モーターのギア比を変更しようと新しファイルを書き込みしようとしましたが、できません。また大変お手数ですがお教えください。現在の状況は、現在書き込まれている設定を読みだす事ができます。書き込むファイルはmtsconfiにあるGPファイルを書き換えてGP .mtsを入力しても見つからなとのメッセージが出て書き込みができません。何か方法が違っているのでしょうか。宜しくお願いします。
[ 2017/01/24 22:47 ] [ 編集 ]

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pur*k*on05さん、こんにちは。
書き込んでいる設定が読めるということは、通信は出来ていると思われます。
設定ファイルが、書き込めないのは、ファイル名や設定ファイルの記述に
日本語モードの文字が、入っていることが、考えられます。
ファイルの記述に使えるのは、半角英数字のみなので、この辺りを見直し
てみては、どうでしょうか?
[ 2017/01/26 02:18 ] [ 編集 ]

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> Orcaさん
せいです。返信ありがとうございます。日本語モードですか。見直してみます。できないなら今のままで使います。
[ 2017/01/26 20:53 ] [ 編集 ]

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Orcaさんこんばんは
もう一度書き換えのファイルを見直しました。ブログにあるmtsconfiソフトを再度PCに保存して、中にあったGPファイルを書き直しました。書き込みでGP .mtsを指定してもなぜか現在、書き込んであるファイルがPCに表示されます。何がなんだかわかりません。何が違うのでしょうか、不思議です
[ 2017/01/27 21:53 ] [ 編集 ]

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Orcaさんこんばんは
以前、メールにて頂いたmtsconfiソフトで書き換えできました。ありがとうございました。EM-100が修正できます。
[ 2017/01/28 20:25 ] [ 編集 ]

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