KAF-8300とKAI-4022

梅雨真っ最中で、撮影もお休みということで、QSI540とQSI583を使ってみての感想を書きます。

KAF-8300を使った冷却CCDが各社から販売されていて、結構リーズナブルな価格ですが、1ピクセル5.4uの
CCDは手元に短焦点で、星像の良いFSQやε-180が、あればよいのですが、そうでないと、なかなか使い
こなすのに難しいCCDのように思います。

日本の気象条件ですと、KAI-4022のQSI540とKAF-8300のQSI583では、1ピクセル5.4uのKAF-8300よりも
1ピクセル7.4uのKAI-4022の方が、シンチレーションの影響が、小さいです。
また、散光星雲を撮影する場合、感度特性で、KAI-4022の方が、画像処理し易いというのもメリットです。
感度と解像度は、KAF-8300の方が、上なので系外やHaでは、QSI583に軍配が、上がりますが、散光
星雲では、QSI540の方が、使い勝手が、良いと思います。

CCDから見ると、散光星雲を撮影するのであればKAF-8300よりもKAI-4022の方が、使い勝手が良いですね。
KAF-8300は、解像度や感度の必要な対象向きですね。

これから考えると広角で、散光星雲をメインに撮影する場合、1ピクセル7.4uで、16000万画素、35mmフルフォー
マットのKAI-16000を使った冷却CCDカメラは、1ピクセル9uのKAI-11002を使ったカメラよりも解像度が、上がる
ので良いかもしれませんね。

スポンサーサイト



[ 2010/07/05 01:06 ] 機材 | TB(0) | CM(20)

No title

まっくんさん、こんにちは。
確かにKAF-8300は光学系の粗が出てしまいますね。

KAI-16000を考えておられる方は、仲間内でもおられます。
感度的には、KAI-11002より少し低いだけなので、明るい光学系なら
露出時間は、KAI-11002と同じくらいだと思います。
KAI-16000は、感度よりも7.4uの解像度に魅力がありますね。
[ 2010/07/06 00:36 ] [ 編集 ]

No title

Eagleさん、こんばんわ。2X2ビニングは見かけの感度はあがっても量子効率は落ちて実質の感度はかなり落ちてお勧めではありません。
なので、もともと感度の高い特性のCCDを使うかFOVpp(1つの素子)が大きく取れるシンチレーションの影響を受けにくいCCDを使った方がよいそうです。

私は、やはり光害地でとるほうが多いので、この際とことん感度を追求しようと考えてます。
[ 2010/07/06 00:48 ] [ 編集 ]

No title

16000M搭載ではEU暴落のおかげでStarlightのH35がとっても安い
(4000EU以下)なんですが、評価はいかがでしょうね。
[ 2010/07/06 00:50 ] [ 編集 ]

No title

ST8300を使っての感想ですが、MT160+MPCCで結構端までイケる性能はありますが、光害地でF6.3ではいかにもシンドイ・・。2日がかりで撮像して、こんなもん・・?って感じ。
やはりF5を境に急激に厳しくなるようです。F4のオライオン30cmでは一見、シンチレーションでぼけぼけになるから、同じ様にシンドイかと思ったら案外イケてたり・・・。
やっぱ、F値とQEが一番大事なのかなあって感じてます。

KAI16000M搭載機は、感度が落ちても実質プリントレベルだと画素数が活きるでしょうから、F5以下の明るい光学系では解像力もUpして最高なのではないでしょうか。
[ 2010/07/06 21:39 ] [ 編集 ]

No title

NGCさん、まっくんさん CCD 度素人の私の質問に丁寧に答えていただいてありがとうございます。まだまだ勉強が足りないと痛感しました。KAF-8300搭載のカメラを切望していたのですが、どうも私の使い方には合わないことがわかりました。一気に熱がさめました。
さて、するとどのカメラを目標に頑張ればよいのか、頭の中は?マークで一杯です。
いずれにしろ、当面は非冷却のIX285ALのDSI Pro Ⅲで修行を積みます。
[ 2010/07/06 21:59 ] [ 編集 ]

No title

Eagle さん、こんばんわ。私もまだ素人ですが、皆さんにお世話になってます。ただ一応岡野さんのCCD本2冊はとても参考になるのでご覧になったほうがよいでしょう。

大体の目安ですが、お持ちの鏡筒のF値と同じくらいかそれ以上のピクセルサイズのCCDを使うと日本の気象条件にはよいようです。もう少し正確にはFOVppの計算を行い、1-1.5"くらいあればシーイングが悪くても星は点に写ってくれます。

なので、F2-F5の短焦点鏡は5.4μmの8300、F3-F8くらいは、7.4μの4022/16000、F4-F9くらいは9.0μの11000/1603、それより暗いのは12μの1301とかという感じでしょうか。285ALは6.45μはピッチはこまかいですが、感度(QE)は比較的高いのでF7-8くらいでも使えるのではないでしょうか。
[ 2010/07/06 22:51 ] [ 編集 ]

No title

まっくんさん 重ねてありがとうございます。岡野先生の本は2冊とも、何回も読んでいるのですが、なにせ経験がないもので、本に書いてある理論と実際の狭間をいったりきたり迷走してます。
いつかは冷却CCD購入したいと思ってますので、その節はいろいろ教えてください。
[ 2010/07/06 23:04 ] [ 編集 ]

No title

まっくんさん、こんにちは。
とことん感度を追求されるのですか。でしたらKAF-3200ですか?
今、円高なので、KAI-16000搭載のカメラは買いかもしれませんね。
[ 2010/07/07 00:49 ] [ 編集 ]

No title

UTOさん、こんにちは。
KAF-8300は、確かに光学系の選択が、難しいですが、あの赤いUTOちゃん
専用機で、戦果をあげてください。

また、KAF-8300のPixel Full Well Depthが、25500eと他のCCDの半分
程度で、飽和するのも早いので、空の状況も大きいと思います。

KAI-16000は、35mmフルサイズの7.4uの解像度は、魅力ですね。
[ 2010/07/07 01:20 ] [ 編集 ]

No title

Eagleさん、こんにちは。
冷却CCDは、考えるておられるよりも簡単ですよ。
「習うよりも慣れろ」ですよ。
初めての冷却CCDは、7.4uのCCDが、使い勝手が良いのでお勧めだと
思います。
[ 2010/07/07 01:27 ] [ 編集 ]

No title

SBIGの方でも既出ですが、KAF8300はビニングしても感度上がりません。
水平レジスタ(転送用画素)の問題で、ビニングしてもFWCが同じままなので、
単純に解像度を損するだけで何もメリットが無いのです。

KodakはKAF8300の評価基板も売っていて、そのままデジカメを自作できそうな
勢いですが、あくまで民生量産品向け12bit階調が対象のようです。

http://www.kodak.com/global/en/business/ISS/Products/Fullframe/KAF-8300/support.jhtml?pq-path=12239

岡野氏の著書の銀色の方で、厳密に計算されていますが、回折限界の問題から、
CCDと光学系の関係は、
「画素ピッチ(μm)*0.7=光学系のF値」
と結論付けられていますね。9μmピッチのST-7に、シュミカセ*レデューサのF=6.3は
ベストマッチだったわけです。同様のことは西はりま天文台の円谷さんからも聞きました。
逆に無闇に明るい光学系に高感度の広ピッチCCDではマトモな測光が出来ない原理も。
[ 2010/07/07 02:01 ] [ 編集 ]

No title

はい、基本的には銀河をさくっと街中で撮る方向で考えてます。

岡野さんの公式は、まだCCDが高くFOVppを小さくできなかった
ところもあるように思いますので、回折による解像度の問題はありますが、感度が高いCCDだと0.7ピッチよりは大きくてもいけるのでは
と思いました。

デジカメだとCCDより一般的にピッチ細かいですが、基本的にベイヤーで2倍ビニングの解像度という考え方でよいのですよね。
[ 2010/07/07 08:15 ] [ 編集 ]

No title

SXV-H9だと、F7を超えてしまうとちと苦しい感じですね。F7以下に収めるとシャープネスの点でも問題ない感じ。
岡野さんの概算式のPixelSize=F値×0.7は確かにちょっと厳しいですね。実際の経験では、PixelSize=F値前後 であれば、シャープネスを維持しつつ良い作品が撮れると思います。
実際、アンシャープやデコで多少締めますから、少しくらいは星像が回折で膨らんでも問題ないかと思います。
ST8300Mは5.4μですから、F6.3のMT160ではちと厳しくて・・
ただ写りが思ったより悪いというのが問題でしたので、仰る様に遠征するとまた違ってくると思います。

Eagleさんの環境だと確かに8300シリーズは不向きだと思えます。
KAF系CCDが良いので僕と同じくST8XMEかST10XMEあたりを中古でゲットできれば最高かなと思いますが・・。
[ 2010/07/07 10:17 ] [ 編集 ]

No title

UTOさん、ありがとうございます。やはりCCDピッチ=Fの公式で
良いですよね。

http://www2u.biglobe.ne.jp/~j_world/fovc2.htm で計算しています。

都内はKAF3200か16830が必要そうです。
[ 2010/07/07 14:00 ] [ 編集 ]

No title

NGCさん UTOさん 更に説明ありがとうございます。
KAF系のCCD ST8XMEか、7.4uのCCDというこことはQSI540とかATIK40000が、良いといことですね。いずれも、かなり高価なのでちょっと手がでません。UTOさんが言われるように中古がゲットできるチャンスをじっと待つことにしました。
[ 2010/07/07 19:07 ] [ 編集 ]

No title

>デジカメだとCCDより一般的にピッチ細かいですが、基本的にベイヤーで2倍ビニングの解像度という考え方でよいのですよね。
いいえ。これはありがちな間違いです。ベイヤ補間のアルゴリズムは様々な論文や特許が
出てますが、2x2ビニングまで落ちてしまう酷いものは無いです。偽色とのバランス
問題と戦わなければいけませんが、原理的には1x1の解像度が達成できる「ハズ」
というのがベイヤ配列が採用される理由です。現実にはバランス問題で様々なアイデア
が出されているので特許検索されてみてください。

また系外銀河狙いの場合は、機械的強度の問題も有りまして、2000mmクラスの焦点距離
で、画素ピッチ以下に撓みを抑えて、鏡筒の姿勢変化に耐える…って素材が現実的には
とても困難です。いくら画素数増えても、画素サイズに見合う機械精度を民生品で
達成するのは(デジタル時代に成って)不可能じゃないかと。
…というワケで、是非是非utoちんの職場で民生品を売り出してくれないかなぁ、とw
[ 2010/07/08 03:52 ] [ 編集 ]

No title

カラーCCDで自分でベイヤー変換したときにRGBがすべて2X2の解像度で出力されて、Lのみ1X1でとりだせました。

おっしゃる通り、カメラのアルゴリズムで最終的に1X1にしているのは間違いないですがDIGICの合成には改めて舌を巻きました。
[ 2010/07/08 07:58 ] [ 編集 ]

No title

からー合成は各社いろいろと工夫しているみたいですね。
S○nyのクリアビット、最初ぱっと見はなんで45度回転させておくかなあ・・と思ったら、周囲に配置されたカラーフィルタを工夫しています。Gが多いので解像感が出るんでしょうね。
[ 2010/07/08 12:02 ] [ 編集 ]

No title

う~ん、カラーCCD,ICX453AQ,ICX285AQのQEが知りたくなって、どっかに落ちてないかなーとググってみましたがありませんねー・・。
ICX453AQが本当にPeakQEが60%あるのかどうかとか知りたいなーと思ったのですが・・・
デジカメはEOS40Dの例をめっけましたが、案外低くて35%くらい。
KodakのKAI系カラーCCDの例で見てもピークはせいぜい50%届かないですね。
SONYだから、あと10%向上くらいはやってのけそうではありますが・・・。
[ 2010/07/09 17:07 ] [ 編集 ]

No title

UTOさん、こんにちは。
SONYのCCDは、データーシートを見ても感度特性は、Q.E値で表されて
いないので、他のCCDと感度を比べるのが、難しいですね。
カラーCCDは、の感度は、各社共に最高で50%あるかないかなので、
SONYのカラーCCDも同じくらいか、少し上ではないでしょうかね。
[ 2010/07/10 13:54 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
https://ngc4826.fc2.net/tb.php/72-d68881b2